退職代行は会社との交渉もして貰えるの？

退職をしたいと言い出せない、何度伝えても引き留めにあってしまう、そんな悩みを持つ人に代わり退職の意思を会社に伝えてくれるサービスが、退職代行。

実は、退職代行のサービス内容は、運営している業者によって変わってきます。

会社との交渉権を持たない民間業者の場合は「退職をしたい意思を代わりに伝えるのみ」とシンプルなサービスとなっていることは少なくありません。

それに対し、会社との交渉権を持つ労働組合や弁護士事務所は、有給消化や未払い賃金に関する交渉なども依頼できるようになっています。

交渉権を持たない民間業者が会社と交渉を行うことは非弁行為。

非弁行為が発覚すれば、会社が退職を認めない理由となってしまうことも珍しくありません。

そのため、会社との交渉が必要な場合は、交渉を行ってもトラブルにならない業者を選んでおくことが大切です。

退職代行業者に有給消化交渉をして貰うメリットとは？

交渉権を持つ退職代行業者に依頼できる交渉の一つが、有給消化に関することです。

有給が残っている人であれば、消化をしてから退職という形に持っていくことができます。

そんな有給消化に関する交渉をするメリットは、即日退職を目指しやすくなることです。

会社を辞めるためには、2週間以上前に会社にその意思を伝える必要があるとされています。

双方の合意があれば即日退職も可能ですが、即日退職を認めるかどうかは会社次第です。

即日退職を認めない職場であっても、退職の意思を伝えた日から実際の退職日まで有給を消化するという形を取れば、会社に出向くことなくそのまま退職をするという形を取れます。

そのため、会社に出向くことなくそのまま会社を辞めてしまいたいと考えているのであれば、有給消化交渉が可能な退職代行サービスを選んでおくと良いでしょう。

退職代行は未払い賃金に関する交渉もできるの？

退職代行業者ができる交渉の一つが、未払いの賃金や残業代に関する交渉です。

退職と同時に権利が失われてしまう有給とは違い、未払い賃金に関する請求は3年という消滅時効が過ぎるまでは可能となっています。

ただ、退職後も会社と交渉しなければいけない状態は避けたい、未払いに関する清算をして貰ってから会社を辞めたいという人も多いでしょう。

そんな場合は、退職代行業者に交渉を依頼しておくことが有効です。

ただ、未払い賃金や残業代の交渉をするためには、実際に未払いがあったことを証明する資料が必要となることが一般的です。

依頼をする際には、交渉をする人が困らないように、証拠などを準備しておくと良いでしょう。

未払い賃金があっても泣き寝入りするしかないと諦めている人でも、プロに交渉を任せることで取り戻せる可能性が生まれます。

退職代行サービスでは退職金に関する交渉もできるの？

退職代行サービスでは、退職金に関する交渉もして貰うことができます。

退職代行を使うなど、一方的な退職を選ぶと、退職金を貰えなくなるのではないかと考える人もいるでしょう。

しかし、退職金に関する規定がある会社に勤めている人であり、在籍日数など退職金を受け取るための条件を満たしている人であれば、問題なく受け取れることが殆どです。

会社によっては、退職代行を利用したためなどの理由をつけて退職金の支払いを拒もうとすることもあるでしょう。

ただ、弁護士のように交渉のプロに任せておけば、退職金を諦めずに済むことになります。

退職金は、退職後の生活を支える資金となることも多いものです。

そのため、退職金が出る会社に勤めている人が退職代行サービスを利用する場合は、退職金に関する交渉も任せられる業者を選び依頼をすることがおすすめです。

退職代行で交渉以上のことを依頼したい時はどうすればいいの？

弁護士事務所運営の退職代行サービスの場合、有給消化や未払い賃金などに関する交渉は勿論、損害賠償請求の依頼も行うことができます。

退職を考える人の中には、パワハラやセクハラに悩まされたことが原因で辞めることを考えるようになったという人もいるでしょう。

原因となる人から離れてしまえば、パワハラなどの問題は解決しますが、内容によっては慰謝料請求を行うこともできるものです。

必要な交渉のみをして辞めるのではなく、慰謝料もしっかりと受け取りたい、そんな時は弁護士事務所が運営している退職代行サービスの利用を考えておくと良いでしょう。

弁護士であれば、慰謝料請求や会社から損害賠償請求を受けた時の対応など、細やかなサービスも期待することができます。

退職代行で満足のいく退職をするためには、業者選びも重要なポイントとなってきます。